日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年5月1日話す機会がコミュニケーションスキルを高める

 

★話す機会がコミュニケーションスキルを高める


日本話し方センターのベーシックコースの受講生は、毎回講義の後、2分間のスピーチ実習を行います。受講生はスピーチのネタになる話題を探し、それを2分間の原稿にまとめ、声に出して練習してこの実習に臨みます。この準備を毎回することは、話し方を苦手としている人には少なからず負担になります。しかし、この実習を繰り返すことであがり症が改善され、端的でわかりやすい話をするコツがつかめるようになります。

ところで、私は、職場の朝礼など、このスピーチ実習のように定期的に人前で話す機会を設けることは、コミュニケーションスキルを高める上で大きなメリットがあると思っています。


★話のネタをストックできる


定期的に人前で話す機会を設けるメリットの1つ目は、話のネタが豊富になることです。
私たちは常日頃、テレビやネットから様々な情報を得ています。しかし、自分の仕事や日常生活に関係するもの、興味があるもの以外は何を聞いたか、何を見たか、ほとんど覚えていません。せっかくの情報もそれを使うことがなければ記憶に留めようとしないのです。逆に、得た情報を活用する場面があればより多くのことを記憶しようとします。

例えば、職場の朝礼で話す当番が定期的に回ってくるとします。大抵の人は順番が近づいてくるとようやく「何を話そうかなぁ」と話すネタを探し始めます。しかし、これでは人が聞いて面白いと思う話や自分が納得できるネタが見つかる可能性は低いでしょう。話のネタは常日頃からストックしておくべきです。当番がすぐに回ってこなくても、テレビやネットを見ていて面白いと思ったことがあった際に「これはネタになるかも知れない」と考えて、見たもの、聞いたものをストックしておくのです。また、日常の中で経験するちょっとした失敗や嬉しかったことなどを、自分の気持ちとともにメモしておきます。
話す機会がなければこうしたことをしようとは思いません。しかし、話す機会があると話のネタを集めようという意欲が持てます。その結果、話のネタがストックされていき、話題が豊富な人になることができるのです。

 

★考える力が磨かれる


定期的に話すメリットの2つ目は、考える力が磨かれることです。
前述のように、人に聞いてもらう話をするために話すネタを見つけようとします。しかし、単に見つけたネタの事実をそのまま話すだけでは単なる報告であり、聞いていて面白い話にはなりません。そのネタに自分なりの解釈や意見を添えることで話はグッと聞き応えのあるものになります。見つけたネタをいい話に仕上げるためには思考力や洞察力を働かせる必要があります。これを継続することで考える力が磨かれていきます。

 

★目線を上げられる


そしてメリットの3つ目は、目線を上げることができることです。
ネタを探して人に聞いてもらう話にする際、私たちは少しでもいいことを言おうとします。これが自身の目線を上げる効果があるのです。私たちは日常に没入していると、現実的なことしか意識しません。いきおい視野は狭くなり考え方も自分中心になりがちです。しかし、自分の考えを人前で話す際は現実的な話ばかりもしていられません。教訓的なものであったり、ポジティブなものであったり、何れにしても少しいい話をしようとします。多少は背伸びをして格好をつけた話をするかも知れません。しかし、そうした話をすることで、その考え方に自分が同調していくようになります。少しいい話が本当に自分が考えているものになっていきます。その結果、以前よりも良いものの考え方をするようになります。こうして、人前で話すにつれて人に良い影響を与える考え方に変化していくのです。

人前で話す機会を設けることは、まさにいいことずくめだと思っています。是非、職場などでお互いの考えを述べ合う定期的な場を作ってください。

 

★人前で話す訓練をしましょう!


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